消防訓練の話し

今回は消防訓練と、その思い出について書いてみます。

飲食店などの開業に付随して、消防手続きに関わることがあります。

その飲食店が入居する建物が一定以上の規模である場合には、防火管理者を選任して、消防計画を作成します。
その消防計画に基づき、今回のテーマである「消防訓練」を行います。

さて、「消防訓練」と聞くと、思い出すことがあります。私が会社員時代の消防訓練のことです。

その当時は防火管理者という言葉も知らなかったのですが、会社には防火管理者がいたはずで、今思い返せば、そのような話しを聞いていたよう思います。

社員は「防火管理に係る消防計画」に従って通報・連絡・初期消火・避難誘導などの役割を割り当てられていました。
私は、初期消火の担当でした。
ビル全体の消防訓練の日、訓練会場に行くと、すでに延ばされたホースがあり、参加者が代わる代わるノズルを持ち、水圧の体験をしました。

と、まあ、これで消防訓練は終わりで、私は漠然と「あのホースはどこから来たのだろうか?」と思ったものです。

変なことを言っていると思われるかもしれませんが、私は初期消火の担当だったのに、ビルの中にある消火栓設備の扉を開けると、ホース、ノズル、バルブがあることを知らなかった訳です。

おそらく、防火管理者やビル管理者以外の一般の訓練参加者は、誰も屋内消火栓設備の扉の中を知らなかっただろうと思います。

平常時は、むやみに触ってはいけない消防設備なので、誰も中を見たことがないのも当然といえば当然です。

また、屋内消火栓には、ひとりでも操作可能な2号消火栓と、原則2人で操作しなければならない1号消火栓があるのですが、当然そんなことも教えられていません。

このような訓練の状況でしたので、火災が起きなくて本当に良かったと思います。

話しを今に戻して。

先日、弊事務所が入居しているビルで消防訓練がありました。訓練では消火器の使い方を実地に確認しました。
消防署員の方からは「消火器の設置場所を確認しておくように」とのアドバイスがありましたので、さっそく確認しておきました。

消防訓練に関しての話は以上です。

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自動車登録のOCR用紙の「ある変化」の話し

弊所では自動車登録業務の取り扱いは、ほとんどありません。取り扱い実績は、既存のお客さまからの依頼があった場合のみです。

さて、最近、久々に自動車登録を取り扱いました。今回のブログは、申請に使用するOCR用紙の「ある変化」の話しです。

その変化とは、2つです。

  • 自動車登録事務所でしか手に入れられなかったOCR用紙がインターネットに公開されていて、自分のプリンターで印刷したものが使用できること
  • 有料であったOCR用紙が無料になったこと

いつから変化したのかは、分かりません。少なくとも前回の時は、インターネットには公開されていなかったと思いますし、自動車登録事務所で有料で買いました。

弊所では普段は自動車登録の業務は取り扱っていないので、手元にOCR用紙を備蓄していません。
今までは自動車登録事務所に行って、その場でOCR用紙を買い、その場で立ったまま記入していました。そして、絶対に間違いがないように、立ったまま何度も何度も記入内容を確認していました。それゆえに自動車登録事務所での滞在時間も少々長めでした。

今回自動車登録業務を取り扱うにあたって、運輸局等のWebページを確認したところ、OCR用紙がPDFで公開されていました。印刷サイズや印刷位置が正確なら、自分のプリンターで印刷したものを使用できることになっています。

事務所で落ち着いてOCR用紙を記入できると思い、ありがたく印刷してみました。しかし、どうしても印刷位置が1ミリ程度ずれてしまいます。どうやら弊所のプリンターの給紙にほんの少しのズレがあるようです。

やむなく、いつも通りに自動車登録事務所でOCR用紙を買って、いつも通りに立って書こうと決めて、いざ自動車登録事務所に出向きました。窓口でOCR用紙を買おうとしたら、職員の方から「OCR用紙はラックにあります」と応答があり、無料であることを知りました。

以上2点、OCR用紙に関する変化をご紹介いたしました。

なお、弊所は積極的には自動車登録業務を取り扱っておりませんが、ご依頼があれば取り扱いいたします。また、車庫証明も同様の取り扱いです。

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飲食店HACCPの話し

2018年6月13日、食品衛生法が改正されました。この改正で「飲食店HACCP」という制度ができました。制度の施行はまだ先ですが、2年以内には義務化されます。

「飲食店HACCP」と書きましたが、法律上の言葉ではありません。

法律上は、(食品)営業者は次の2つを実施しなさい、となっています。

1.施設の内外の清潔保持(中略)一般的な衛生管理
2.食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための取組(小規模な営業者にあつては、その取り扱う食品の特性に応じた取組)

特に上記2がHACCPに対応する部分で、「小規模な営業者」とあるので一般の飲食店も含まれることとなり、「飲食店HACCP」という言葉で表現されます。

HACCPは、NASAのアポロ計画に起源をもつ由緒正しい食品衛生管理の手法です。
今回の「飲食店HACCP」は由緒正しいHACCPをそのまま飲食店にも適用する訳ではなくて、HACCPの考え方を取り入れて食品衛生に取り組みましょう、という趣旨です。ですから、「自分の店で食中毒は出したくない」「異物混入したくない」という気持ちがあれば、誰でも対応可能です。
「急に法律で無理難題を突き付けられた」という話しではありませんので、ご安心ください。

平たく言うと、「飲食店HACCP」とは以下を実施することです。
1.ヤバそうなところに注目して、衛生管理のルールを自ら決める。
2.そのルールを紙に書く。
3.紙に書いたルールを自ら守る(従業員に守らせる)。
4.ルールを守っている様子を紙に記録する。

飲食店を経営されている皆さまなら誰でもできることなのですが、場合によっては「紙に書く」という部分が不慣れな方もいらっしゃるかもしれません。また、「どのように書けばいいの?」という方もいらっしゃるかもしれません。

そのような場合は、私にご連絡いただければOKです。私は法律の改正前から「飲食店HACCP」に取り組んでいますので、ご安心いただけます。

いずれ保健所職員があなたのお店を訪ねて「飲食店HACCPは?」と尋ねます。飲食店の営業許可が欲しい場合も保健所で「飲食店HACCPは?」と言われます。その時は、このブログを思い出して、私にご連絡いただければOKです。

不動産業の方で飲食店の店舗を扱っていらっしゃる方も、お客さまから飲食店許可について相談されてHACCPの言葉が出たら、私にご連絡いただければOKです。

余談になりますが、この件は改正前からお金をかけて勉強をして、改正になるのを待っていました。国会が他の問題でなかなか進まず、本当に法案が成立するのか心配していたところ、会期が6月20日まで延長になり、6月13日に法改正が公布されて「ほっとした」というエピソード付きです。

そもそも私がHACCPを知ったのは、3~4年前に「食品衛生責任者の養成講習会」で習った時です。クライアントさまに「食品生成責任者講習会に行ってくださいね」と言う手前、自分でも受講してみたのでした。

さて、もうすぐ東京オリンピックです。大勢の外国人が日本を訪問することと思います。外国人から見ると日本の食品衛生管理には問題があるそうで、日本としても外国人に安心してもらいたいという意図で、今回の食品衛生法の改正となりました。

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公正証書遺言作成の当日の進行

遺言公正証書(一般に公正証書遺言と言われている)を作成する場合、事前に文案を確定しておき、作成当日に遺言者本人が公証役場に出向きます。

さて、その当日の公証役場での進行が気になる方がいらっしゃるようなので、ご紹介します。

なお、2件紹介しますが、2件とも事前に戸籍謄本や印鑑証明書を提出済であり、文案も確定させてあります。また、公証役場に証人2名を用意していただいています。

A公証役場の場合

  1. 約束の時間の少し前に公証役場に到着して、受付のソファーで待ちます。
  2. ほぼ同時に証人2名も到着します。
  3. 公証役場の職員の方が、遺言者本人に証人を引き合わせてくれます。
  4. 時間になると、遺言者本人と証人2名が公証人のデスクに呼ばれます。デスクを公証人、遺言者本人、証人2名が囲みます。
  5. 公証人から問いかけられて、遺言者本人が、氏名・生年月日・住所を言います。
  6. 公証人から問いかけられて、遺言者本人が、遺言の主旨を言います。
  7. 公証人が、文案を一字一句読み上げます。
  8. 公証人から問いかけられて、遺言者本人が文案の内容に「間違いありません」と言います。
  9. 公証人の指示で、遺言者本人が遺言公正証書の原本に署名(氏名のみ)し、実印を押印します。
  10. 証人2名が遺言公正証書の原本に署名し、認印を押印します。
  11. 公証人から「遺言は考えが変われば作り直せる」「遺言の効力発生は死後だから、それまでは財産を自由に処分できる」などと説明を受けます。
  12. 遺言者本人と証人2名が受付に戻されます。
  13. 遺言本人から証人2名に、報酬(礼金)を支払います。ここで、証人2名は帰ります。
  14. 公証役場の職員の方から、遺言者本人に遺言公正証書の正本と謄本が交付されます。また、遺言者本人は公証役場の手数料を支払います。
  15. 以上で終了で、所要時間15分です。

B公証役場の場合

  1. 約束の時間の少し前に公証役場に到着して、受付のソファーで待ちます。
  2. ほぼ同時に証人2名も到着します。
  3. 公証人によって、遺言者本人のみが面談ブースに呼ばれます。
  4. 公証人から遺言者本人に、「遺言公正証書は原本・正本・謄本の3種類があり、原本に公証人・遺言者本人・証人2名が署名押印を行い、原本は遺言者本人の印鑑証明書と共に公証役場に保管され、正本と謄本が遺言者本人に交付される」旨の説明をします。
  5. 公証人が面談ブースに証人2名を呼びます。これで面談ブースには、公証人・遺言者本人・証人2名が揃います。
  6. 公証人から問いかけられて、遺言者本人が、指名・生年月日・住所を言います。
  7. 公証人が、文案を一字一句読み上げます。
  8. 公証人から問いかけられて、遺言者本人が文案の内容に「間違いありません」と言います。
  9. 公証人の指示で、遺言者本人が遺言公正証書の原本に署名(氏名のみ)し、実印を押印します。
  10. 証人2名が遺言公正証書の原本に署名し、認印を押印します。
  11. 公証役場が事前立替で用意してくれた証人宛の報酬(礼金)を遺言者から証人に手渡します。ここで、証人は帰ります。
  12. 遺言者本人が公証役場に、公証人手数料と前項の立替金を支払います。
  13. 公証人から、遺言者本人に遺言公正証書の正本と謄本が交付されます。
  14. 以上で終了で、所要時間20分です。

まとめ
公証役場によって、進行は少し違う部分もあるようですが、A公証役場でも、B公証役場でも以下の3つは共通です。

  • 遺言者本人が氏名・生年月日・住所を言うこと。
  • 公証人が文案を一字一句読み上げるので、遺言者本人が「(その内容に)間違いない」と言うこと。
  • 遺言者本人が署名し、実印を押印すること。

なお、今回ご紹介したケースは、遺言者本人が心身ともに健康な方でした。心身が健康でない方の場合は、どのような進行になるのか筆者には分かりません。

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離婚協議書のはなし(その2)

弊事務所には、離婚協議書の案件がしばしば持ち込まれます。

今回のエントリーでは、離婚協議書について、一般的な事柄をご紹介いたします。

まずは、離婚協議書には何を書けばよいのか、から。

・夫婦二人が離婚に合意していること
・子どもの親権者を誰にするか
・子どもの面会交流はどのように行うか

この3つは絶対必要です。

・子どもの養育費について
・財産分与について

これも必要でしょう。

・年金分割をするのかしないのか
・慰謝料

このあたりは、必要に応じて。

これらの項目について、各自の状況に応じて、夫婦で話し合います。
例えば、養育費の支払い期間は一般的には子どもが成人する二十歳までですが、子どもを大学まで進学させたいと考えているなら二十二歳まで、あるいは大学卒業までにするというように。

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次は、誤解の多い事項についてです。

【その1】
強制執行については、誤解があると思います。強制執行できるのは金銭にかかわる事柄だけです。
子どもとの面会交流の条項があっても、面会の強制執行はできません。
金銭ではないから強制執行できないというのもありますし、子どもの福祉の面からも無理強いは禁物です。

(誤解の例)
妻が一人で来所。「月に2~3日、子どもを離婚後の夫に預けることができるという条項を入れたい」との要望でした。
よくお話を聞いていくと、夫は「子どもに会ってもいいが、自分の家に泊まらせるのは嫌」と言っているとのこと。
妻から「元夫が嫌がったら強制執行できるんですよね」と尋ねられました。
できませんとお答えしました。

【その2】
誤解とは言えないかもしれませんが。
「離婚協議書」は、別名「離婚給付契約書」ともいいます。
当事者が契約(約束)したことを明文にしたものが契約書です。離婚協議書は、夫婦間の契約書です。
契約書の大原則に、契約は当事者しか拘束しないというものがあります。
したがって、契約(約束)行為に参加していない第三者を契約書に登場させることはできません。

(誤解の例)
妻が一人で来所。養育費を取りはぐれないように、「別れた夫が支払わなければ夫の父(義父)に養育費を払ってもらう」という条項を入れたいとの要望でした。
この場合は、義父にも契約に参加してもらい、署名をもらわなければなりません。
「では義理のお父様からもお話しを伺いたい」と言ったら、「また来る」と言ってそれっきりでした。

なお、調べてみると、保証人を立てるような離婚協議書もあるにはあるらしいのですが、公正証書を希望する場合に公証人によっては拒否されることもあるそうです。

【その1】【その2】のどちらも、妻が一人で来所なさいました。
前回のエントリーに詳しく書いてありますが、行政書士は弁護士と違い、妻または夫のどちらか一人の代理はしません。
つまり妻や夫のどちらかに肩入れして片方に都合の良い契約書を作ったりはしません。
弊事務所には妻と夫がそろってお越しくださるとありがたいです。

【その3】
誤解で一番多いと思うのは、公正証書についてです。離婚協議書と公正証書が別のモノだと思っていらっしゃるようです。

離婚協議書は、作成方法によって次の2タイプがあります。
1.夫婦自身で作る離婚協議書(行政書士などに離婚協議の内容を伝えて、文案・書面の作成依頼をする場合も含む)
2.公証役場で作る離婚協議書

項2が公正証書であり、且つ離婚協議書です。別のモノではありません。

公正証書とは、公証人という公務員が作成する文書で、公文書としての証明力と執行力を持っています。
このため公正証書に前出の強制執行の認諾文言を入れておくことで、養育費などの金銭債務の支払いが滞ったときに容易に強制執行ができるようになります。

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離婚協議書のはなし(その1)

弊事務所には、離婚協議書の案件がしばしば持ち込まれます。
今回のエントリーでは、行政書士と離婚協議書の関わりをご紹介します。

行政書士は、離婚する当事者の協議の内容を聴いて、その内容を文書化するのが仕事です。
弁護士さんと違って行政書士は妻または夫のどちらか一方の立場を代理することはできません。

例えば。

妻が一人で弊事務所にお越しになり「財産分与がこれだけしかないんです。これって少ないですよね?」とおっしゃられても、「ほんと。少ないですね。」とか「もっと取れますよ。」とはお答えできません。財産分与の額は、結婚後に二人で築いた財産の二分の一ですという一般論を述べさせていただいております。

養育費についても、裁判所が作成した養育費の目安の表をご覧になっていただいています。

現実に「もっと取ってやる」と息巻いていた方がいらっしゃいました。

しかし、冒頭で述べた通り、行政書士事務所は当事者の協議の内容を文書化する場所ですので、できれば当事者全員で協議の内容を淡々をお話いいただきたいと思います。

当事者が協議した内容をお伝えいただければ、行政書士は、文章を整序し、契約書の形式にて文書を作成いたします。

蛇足ですが、離婚協議の内容は、離婚給付契約です。契約だから契約書の形式にする訳です。

話しは変わります。
行政書士と離婚協議書の関わりで、特に分かりにくいのが、公正証書の離婚協議書であろうと思います。

離婚協議書の文案(または協議内容のメモ)を作成し、公証役場に持って行くと公証人が離婚協議書の公正証書を作成してくれます。
分かりにくいのは、公証人が公正証書の離婚協議書を作ってくれるのだから、行政書士は関与する場面がないのでは?という点であろうと思います。

実は、この文案作成と公証役場の手配をを行政書士に依頼することで手続きをスムーズに進めることができます。

弊事務所のお客さまで、ご夫婦で文案も何も持たずに公証役場に行ったら、まず行政書士のところへ行くように言われたという方がいらっしゃったこともあります。

このケースでは、弊事務所は、ご夫婦から協議の内容をヒアリングし、離婚にまつわる諸手続きをご案内しつつ、文案を作成して公証役場に取り次ぎをさせていただきました。

なお、離婚にまつわる諸手続きのご案内というのは、戸籍の話しであったり、離婚後の子どもの氏の話しであったり、多岐に渡ります。抜け漏れや誤解などは、適切に助言いたします。

まとめますが、行政書士と離婚協議書の関わりは、当事者の協議の内容を聴いて、その内容を文書化するところにあります。公正証書の離婚協議書の場合は、最終的な文書化は公証人が行いますが、その前段で行政書士が文案を作成することができます。また、お客さまに抜け漏れや誤解などがある場合には、適切に助言を行い、スムースな手続きに貢献しています。(次回エントリーに続く)

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NPO法人設立時の費用とメンバー集めの話し

(このエントリーは、以前別サイトに掲載していた2つのエントリーを統合して、再編集したものです)

まずNPO法人設立時の費用の話しです。

NPO法人の設立では、株式会社等とは違い、設立認証手数料と登録免許税が不要です。また、定款を紙で作っても印紙代は不要です。

法人代表者である理事長の印章作成に費用が発生するのは、株式会社など他の形態の法人と共通です。印章は激安店で6千円くらいから、一般的には2~3万円ではないかと思います。

他にも、意外なところに費用がかかります。

  • コピー代(紙代)・・・NPO法人の設立には賛同者が10人以上必要です。この10人以上の賛同者に向けて、設立総会の招集通知を送付するのですが、この印刷物が結構な量になりますので、コピー代(紙代)が意外とかかります。
  • 郵便代・・・同じく10人以上の賛同者に向けての、設立総会招集通知と出欠連絡のための郵便代金です。
  • 住民票代・・・役員になっていただく方の分です。最少の場合でも、4人分です。

NPO法人は賛同者を10人以上募る必要があります。人数が多いので、金額が嵩むわけです。

さて、NPO法人設立の費用には、大きな落とし穴があります。

それは、時間と労力そして交通費です。

千葉県の場合は、NPO法人の設立のための正式な書類を提出する前に、県庁に「事前相談」に行くことになっています。

書類に不備があるのに、いきなり正式なものとして書類を提出すると、NPO法人設立が不認証になってしまうので、「事前相談」に行くわけです。

この「事前相談」は、人によっては7~8回通う場合もあるそうです。交通費を使って何度も県庁に通い、時間と労力を使って何度も書類を修正しているのだろうと思います。

そういえば、私もクライアントのために県庁に事前相談の予約をした時に、県庁の職員の方から「何回目の相談ですか?」と聞かれた記憶があります。

次にNPO法人設立時のメンバー集めについてです。

前出の通り、賛同者を10人以上集める必要があります。

もともと10人以上が集まっている任意団体がNPO法人を設立する場合は問題になりにくいと思うのですが、有志に声をかけるところから始めると苦労する場合があるようです。

人数不足で苦労するのは容易に想像できると思いますが、意外にもメンバー候補が多い場合に「Aさんには声がかかったのに、Bさんには声がかからなかった」というような問題を起こさないための調整が発生したこともあります。

NPO法人では、社員の他にも、理事や監事という役員を誰に引き受けてもらうかという問題があります。法令で役員の中に含めることのできる親族の人数が制限されているので、人選で苦労する場合があります。実際に役員がなかなか決まらず、いつまでも設立総会を開催できなかった経験もあります。

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内容証明郵便こぼれ話

弊事務所にお問合せいただく案件で比較的多いのが、内容証明郵便の作成代行についてです。内容証明郵便については、こぼれ話がいくつかありますので、ご紹介します。

もっとも多いパターンから始めます。
お客さま曰く、弁護士さんに比べ行政書士は料金が安いから。
もう何度も言われています。「どうぞご利用くださいませ」と思うのですが、話を一通り聴いてみると、お断りせざるを得ないことになります。つまり、最初から弁護士さんの案件である訳です。お客さまも自分の案件が「弁護士さん案件」であることに気付いているからこそ、弁護士さんと行政書士を比較したのだと思います。

次いで多いパターンです。
電話を受けて「事務所に行きますから書いてください」となった時、「では具体的な日時を決めましょう」と私が言うと、お客さま曰く、行けるかどうか分かりません。
本当に内容証明郵便を作成するか否か迷いがあるのだろうと思います。それでもお困りの状況は理解できているので、一応具体的な日時を約束するのですが、この発言をされた方は100%事務所に来たことがありません。いつの頃からか、100%の記録が途切れないことを楽しみにしているくらいです。

少数派ですが、以下のようなものもあります。
お客さま曰く、他人の名前を差出人として内容証明郵便を書いてほしい。
これは刑法159条(私文書偽造等)に抵触するおそれがありますので、優しくお断りしています。事情を聴いてみると、理解できなくはない事情がある訳ですが、それでもお断りしています。

もう一つ少数派ですが、内容証明なんて言ってないで110番通報しなさいというような切迫したものもありました。

以上が「こぼれ話」です。具体的な案件の内容を紹介する訳にはいかないので、面白みには欠けていたかもしれません。

弊事務所に内容証明郵便の作成代行に関するお問合せをいただく場合は、書きたいことの要旨が決まってからお電話ください。文章は当方で整序して作文しますので、お客さまは一字一句考える必要はありません。また、書きたいことに関して事実関係のわかる書類等(たとえば契約書)があれば提示をお願いします。

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「餅は餅屋。許認可申請は行政書士。」という話し

お正月で、おいしいお餅を食べました。昔からのお米屋さんが年末に配達してくれるお餅です。さすがに「餅は餅屋」という感じです。

「餅は餅屋」というと、思い出すことがあります。私が自分自身の商標登録を、自力で出願したときのことです。

商標登録の出願は、弁理士さんの業務です。しかし、自分のことは、自分でやろうと思いました。

その時の顛末を紹介します。ご想像の通り、苦労に陥った話しです。

まず、どんな商標が欲しいのか?、指定役務は?、分類の数は?と検討します。これは自分のことですから、自然に決まります。

申請書作成ですが、これも、それ相応のものができました。商標の出願は自分のための1回だけなので、電子申請の仕組みを導入することなく、紙の申請書です。

紙の申請書には、特許印紙なるものを貼ります。特許印紙を買いに郵便局に行ったのですが、簡単には手に入りません。近所の郵便局で取扱いが無いのです。取扱いのある郵便局に問い合わせても「必要な金種の在庫があるか分かりません」との回答です。そんなこんなで、特許印紙を入手して、申請書を特許庁に郵送します。後日、電子化手数料なるもの納めました。

さて、本当の苦労というかショックは、この後です。

数か月後、特許庁から郵便が届きます。そこには拒絶査定と書かれています。「えっ~。ダメなの?」とショックを受けます。楽しみにしていた登録商標が手に入らなくなったと思いました。

しかし、届いた書類を何度も読み返すうちに、補正できることに気付きます。慎重に「何がダメだ」と言われているのか検討して、補正を提出しました。ここで、また電子化手数料が発生です。

しばらく経った後、今度は登録査定の郵便を受取ります。しかし、すぐには喜べない、むしろ不安になる記述がありました。職権訂正という文言です。補正しても、まだ申請内容に不備があり、特許庁の方が職権で修正してくださったということを理解し、やっと静かに喜ぶことができました。

あとは、10年分の登録料を支払い、登録証を受取って終了です。

以上が顛末です。

後から知った話しですが、一般の方が自力で商標出願して拒絶査定を受取ってしまうと、そこで諦めてしまう方が多いそうです。私自身、諦めかけたので、実感として分かります。これは、たいへんな心労になります。

また、補正をした分だけ、時間とお金が余計にかかってしまいました。

さて、このエントリのタイトルに戻って、「餅は餅屋」「商標登録は弁理士さん」、そして「許認可申請は行政書士」と結んで終わりにします。


写真は自力で取得した登録商標社外総務部長の登録証です。

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非営利とは、儲けないことではない|NPO法人と一般社団法人

あちらこちらのWebサイトに書かれていることではありますが、やはり誤解の多いのが「非営利」という言葉です。

「非営利」といえば、NPO法人(特定非営利活動法人)と一般社団法人が、弊事務所に持ち込まれるご相談テーマになっています。あと、少しですが、一般財団法人もあります。

NPO法人設立のご相談で、
活動してくれるスタッフに給料を払いたい。でも、稼いではいけないんでしょ?

非営利=無償ボランティア、と勘違いされている例です。

「非営利」とは、利益の分配をしないことです。株式会社であれば株主に支払う配当を、非営利では支払わない、という意味です。

したがって、前出の質問に対しては、
いえいえ。どんどん稼いで、スタッフに給料を払ってください。どんどん稼いで、御法人の事業を根付かせてください。
と答えています。

このことは、NPO法人だけでなく、一般社団法人でも同じです。

蛇足ですが、会社の社長さんで「ウチは非営利でやっている」という方に遭遇したことがあります。「儲けはソコソコにしている」という意味であることは分かりますが、法律的な意味では明らかな誤用です。

 

では、少し、NPO法人と一般社団法人の違いを紹介します。

NPO法人は、「特定非営利活動法人」というくらいで、法律で定められた(つまり、「特定」された)20の活動に該当する必要があります。また、ある程度の「公益性」も必要です。

一方、一般社団法人は、活動内容に何らの制限はありません。公益性も全く必要ありません。「社団」という言葉に「公益性」を感じ取ってしまう方もいらっしゃるようですが、普通の会社のような活動もできますし、限られたメンバーのための活動もできます。

設立にあたって必要なメンバーは、NPO法人では10人以上、一般社団では2人以上です。

設立にあたっての費用は、全て設立者ご自身で手続きする場合は、NPO法人ではゼロ円、一般社団法人では公証役場手数料5万円強+登録免許税6万円の合計11万円強です。この他、両者とも法人代表者の印章代が必要です。

設立までの期間は、NPO法人では4~6か月程度、一般社団法人では順調な場合で数週間です。

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