NPO法人設立時の費用とメンバー集めの話し

(このエントリーは、以前別サイトに掲載していた2つのエントリーを統合して、再編集したものです)

まずNPO法人設立時の費用の話しです。

NPO法人の設立では、株式会社等とは違い、設立認証手数料と登録免許税が不要です。また、定款を紙で作っても印紙代は不要です。

法人代表者である理事長の印章作成に費用が発生するのは、株式会社など他の形態の法人と共通です。印章は激安店で6千円くらいから、一般的には2~3万円ではないかと思います。

他にも、意外なところに費用がかかります。

  • コピー代(紙代)・・・NPO法人の設立には賛同者が10人以上必要です。この10人以上の賛同者に向けて、設立総会の招集通知を送付するのですが、この印刷物が結構な量になりますので、コピー代(紙代)が意外とかかります。
  • 郵便代・・・同じく10人以上の賛同者に向けての、設立総会招集通知と出欠連絡のための郵便代金です。
  • 住民票代・・・役員になっていただく方の分です。最少の場合でも、4人分です。

NPO法人は賛同者を10人以上募る必要があります。人数が多いので、金額が嵩むわけです。

さて、NPO法人設立の費用には、大きな落とし穴があります。

それは、時間と労力そして交通費です。

千葉県の場合は、NPO法人の設立のための正式な書類を提出する前に、県庁に「事前相談」に行くことになっています。

書類に不備があるのに、いきなり正式なものとして書類を提出すると、NPO法人設立が不認証になってしまうので、「事前相談」に行くわけです。

この「事前相談」は、人によっては7~8回通う場合もあるそうです。交通費を使って何度も県庁に通い、時間と労力を使って何度も書類を修正しているのだろうと思います。

そういえば、私もクライアントのために県庁に事前相談の予約をした時に、県庁の職員の方から「何回目の相談ですか?」と聞かれた記憶があります。

次にNPO法人設立時のメンバー集めについてです。

前出の通り、賛同者を10人以上集める必要があります。

もともと10人以上が集まっている任意団体がNPO法人を設立する場合は問題になりにくいと思うのですが、有志に声をかけるところから始めると苦労する場合があるようです。

人数不足で苦労するのは容易に想像できると思いますが、意外にもメンバー候補が多い場合に「Aさんには声がかかったのに、Bさんには声がかからなかった」というような問題を起こさないための調整が発生したこともあります。

NPO法人では、社員の他にも、理事や監事という役員を誰に引き受けてもらうかという問題があります。法令で役員の中に含めることのできる親族の人数が制限されているので、人選で苦労する場合があります。実際に役員がなかなか決まらず、いつまでも設立総会を開催できなかった経験もあります。

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非営利とは、儲けないことではない|NPO法人と一般社団法人

あちらこちらのWebサイトに書かれていることではありますが、やはり誤解の多いのが「非営利」という言葉です。

「非営利」といえば、NPO法人(特定非営利活動法人)と一般社団法人が、弊事務所に持ち込まれるご相談テーマになっています。あと、少しですが、一般財団法人もあります。

NPO法人設立のご相談で、
活動してくれるスタッフに給料を払いたい。でも、稼いではいけないんでしょ?

非営利=無償ボランティア、と勘違いされている例です。

「非営利」とは、利益の分配をしないことです。株式会社であれば株主に支払う配当を、非営利では支払わない、という意味です。

したがって、前出の質問に対しては、
いえいえ。どんどん稼いで、スタッフに給料を払ってください。どんどん稼いで、御法人の事業を根付かせてください。
と答えています。

このことは、NPO法人だけでなく、一般社団法人でも同じです。

蛇足ですが、会社の社長さんで「ウチは非営利でやっている」という方に遭遇したことがあります。「儲けはソコソコにしている」という意味であることは分かりますが、法律的な意味では明らかな誤用です。

 

では、少し、NPO法人と一般社団法人の違いを紹介します。

NPO法人は、「特定非営利活動法人」というくらいで、法律で定められた(つまり、「特定」された)20の活動に該当する必要があります。また、ある程度の「公益性」も必要です。

一方、一般社団法人は、活動内容に何らの制限はありません。公益性も全く必要ありません。「社団」という言葉に「公益性」を感じ取ってしまう方もいらっしゃるようですが、普通の会社のような活動もできますし、限られたメンバーのための活動もできます。

設立にあたって必要なメンバーは、NPO法人では10人以上、一般社団では2人以上です。

設立にあたっての費用は、全て設立者ご自身で手続きする場合は、NPO法人ではゼロ円、一般社団法人では公証役場手数料5万円強+登録免許税6万円の合計11万円強です。この他、両者とも法人代表者の印章代が必要です。

設立までの期間は、NPO法人では4~6か月程度、一般社団法人では順調な場合で数週間です。

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