防火対象物使用開始(変更)届出は、けっこう神経を使います、という話し

飲食店営業の許可申請手続きに付随して、防火対象物使用開始(変更)届出という手続きをすることがあるのですが、年末でもあり防火に関する話題も良いだろうと思いまして、標題の通りのテーマについて書いてみます。特段に堅い話しでもなくて、こぼれ話的な内容になります。

防火対象物使用開始(変更)届出は、市町村等の条例で定められた手続きです。書類の書き方は、知っていれば、そう難しいものでもありません。書類の書き方を知らなくても、ビル所有者様が過去に提出した防火対象物使用開始(変更)届出の副本を見せてもらえば、真似をして書類を作ることができます。しかし、書類そのものは簡単でも、その前後に神経を使う場面があり、一言で「簡単」と片付けられない性格の手続きになっています。

私の実体験を少し紹介します。私としては、こぼれ話として捉えていますので、軽く読み流してください。

  • ビルの一部分にテナントとして入居した飲食店経営者様のために、消防署に防火対象物使用開始(変更)届出書を提出に行ったところ、そのビルの消防用設備等の定期点検報告書が長期間に渡って提出されておらず、それが論点となってしまい、防火対象物使用開始(変更)届出書の提出にたどり着くのに難儀してしまった。【消防用設備等の定期点検】
  • 絨毯に防炎タグが付いておらず、防炎物品か否かの判別ができない。【防炎規制】
  • お店の内装を変更して部屋を区切った結果で、自動火災報知設備の感知器を増設しないといけないんじゃないの?【感知区域】

などなど。

是正が必要なら、関係者を動かさなければならないし、お金と時間のかかる話しです。消防手続きをするにあたっての前提として、「円滑な飲食店開業」という大きな課題があるので、この課題を脅かす要因になるかもしれない事柄に、私は神経を使ってしまう訳です。

火災はビル全体の問題であり、防火管理は、ひとつのテナントだけが頑張ってもダメで、他所のテナントもビル所有者も一体となって取り組まなくては実現しません。私が直接担当するテナント様は、私の話しを聞き入れてくださいますが、他所のテナント様やビル所有者様は、防火管理に関心がない場合もあり、「難しいなぁ」と感じることもあります。

最後に、「これぞ、こぼれ話し」というのを紹介します。
消防検査で消防署の方が飲食店経営者に問いました。
「天ぷら鍋に火が着いて、自動火災報知設備が作動した。さて、貴方がやるべきことは何か?」
答えは「電話で119番通報する」です。自動火災報知設備は、消防署につながっている訳ではなく、自分で119番に電話しなければならない、という教えです。消防署の方がわざわざ話題にしたくらいなので、「一般的に知られていない」ということだろうと思います。

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法令等の調査3点セットの話し|新規事業立ち上げの役に役立つかも・・・

1.私の利用する法令集

私は行政書士ですから、法令集は時々利用します。
メインで使用する法令集は、e-Gov法令検索です。

紙の本で判例付きの分厚い六法も持っていますが、ほぼ開くことはありません。この本は、憲法・民法・刑法・会社法などが中心で、私に必要な建設業法とか風俗営業法などといった「××業法」は、ほぼ掲載されていないからです。

そういった訳で、私のメインの法令集はe-Gov法令検索です。

ちなみに、風営法に関しては、紙の本で大成出版社の「風営適正化法法令基準集」がお気に入りです(3段対照式なので、とても便利です)。また、警察に関係する法令集は、やはり紙の本で東京法令出版の「警察官実務六法」だったりします。

それ以外は、ほぼe-Gov法令検索です。e-Gov法令検索は、キーワード検索もできます。

2.法令等の調査の3点セット

法令等を調べるにあたって、条文を逐一丁寧に読んでいくことは当然ですが、その一方で法令等全体を俯瞰的に、あるいは機械的に調べたいこともあります。

私の場合は、e-Gov法令検索に加えて、法令等を調べるための3点セットがあります。

  • 法令API
  • 正規表現
  • テキストエディタ

法令APIを用いれば、ブラウザで見ている条文をxml形式で自分のパソコンに取り込むことができます。そして、パソコンに取り込んだxml形式の条文を正規表現を用いて自分の見たいように編集し、テキストエディタで眺めるのです。

正規表現はあまり馴染みのない言葉かもしれません。「正規表現」といわれる表現方法で、文字列のパターンを抽出することができる優れた仕組みです。

e-Gov法令検索は国の法令が収録されていますが、都道府県・市町村の条例を調べたければ、法令APIこそありませんが、インターネット上の例規集から条文をパソコンに取り込み、正規表現で加工して、テキストエディタで眺めます。

3.こんなことをして何の役に立つのか?

普通は、条文を一条ずつ丁寧に読みます。もちろん、各法令等の目次を参考にして、目的の条文に到達することもします。

でも、そのような読み方は、「この法律にこのようなことが書いてある」と知っていて、その内容を確認するための読み方であろうと思います。

有るか無いか未知の法令等に対して、検索キーワードの見当もつかない法令等に対しては、通用しにくい読み方だろうと思います。こういう場合は、パソコンのパワーを用いて、機械的にゴッソリと処理するのが得策だと思います。

たとえば、タイトルの「新規事業立ち上げの役にも立つかも・・・」ですが、何か新しいアイディアのビジネスを考えついたかもしれない場面で、あらゆる法令等をゴッソリと機械処理をして、その処理結果を眺めることで、そのアイディアに法令等の規制が有るのか無いのかなど、分かってくることがあるのではないかと思います。

4.ちょっと実例を

法令APIを使用する実例をご紹介します。
ひとつの例として、現在有効な国の憲法・法律・政令・勅令・府令・省令・規則の件数を調べてみます。

WEBブラウザで新しいタブを開いて、アドレスバーに「https://elaws.e-gov.go.jp/api/1/lawlists/1」と入力してエンターキーを押してみます。
xml形式で、法令名称・法令番号・公布年月日が表示されます。
表示された内容を「名前を付けてファイルに保存」等で、パソコンに取り込みます。
取り込んだファイルを「<LawName>」という文字列でgrep(指定された文字列を含む行を抽出するコマンド)してみると、現在有効な国の憲法・法律・政令・勅令・府令・省令・規則の件数は、8,452件と分かります。
ちなみに、この8,452件のリストですが、下10行のうち7行が「新型コロナウイルス」に関する法令でした。

5.宣伝です

最後に宣伝ですが、新規事業をお考えの方は、会社設立・許認可取得・取引先との契約に関すること・ビジネスのアイディアに関することなど、弊所にご相談ください。何かお役に立てるかもしれません。

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個人名で取った許可は、その人が社長であっても会社の許可ではない、という話し

結構しばしばある間違いに、社長個人名義と会社(法人)名義を同一視している、というのがあります。

たとえば、こんな会話です。

個人事業のお客様:建設業許可が取れたら、さらなる飛躍のために会社(法人)を設立することを考えています。

私:でしたら建設業許可を取る前に会社設立をしましょう。

個人事業のお客様:えっ!?とりあえず建設業許可が欲しいです。建設業許可さえあれば、直ぐにでも大きい仕事を受注できそうだからです。

このブログをお読みいただいている方に、状況を少し説明します。

このお客様は個人事業で建設業を営んでいて、個人事業主としての個人の名前で建設業許可を申請しようとしています。建設業許可が取れれば業績も伸びるだろうから、許可を取った後は個人事業を止めて、法人として大きくやりたい、と言い出した場面です。

会話は続きます。

私:法人で建設業許可を取り直す必要があります。

お客様:ん?私が今許可を取って、私が社長になります。ダメなのでしょうか?

タイトルにあるとおり個人名で取った許可は、その人が社長であっても会社の許可ではないのです。個人事業主が個人の名前で取得した許可は個人事業主のものであり、その個人事業主が設立した法人であるからといって、法人が許可を持っていることにはなりません。法人は法人の名前で建設業許可を取り直す必要があります。

同じパターンですが、もう一つ紹介します。

風俗営業を営むお客様です。

開業して暫くは個人事業主として頑張って、経営が軌道に乗ったら法人化する計画が当初からあったそうです。このことは税理士さんにも相談してあり「法人成り」という説明を受けていたようです。

私:法人で風俗営業許可を取り直す必要があります。

お客様:えっ!?許可を取り直す間、営業できないじゃない!!

個人事業主名義の風俗営業許可は、あくまでも個人事業主のものであり、この個人事業主が設立した法人であっても、その法人が風俗営業許可を持っていることにはなりません。

このような間違いを防ぐために、許可・届出・登録などが必要な業種の方は、税理士さんや経営コンサルタントさんに相談に行く前か、または同時に、行政書士にもご相談ください。行政書士に相談していなかったために、上述の許可名義の問題以外にも、いろいろな問題が発生しています。

お客様が同業の仲間同士で許可・届出・登録について情報交換している場合もありますが、一般論としては正しい情報でも、個別の事情を抱えるお客様に適合する情報である保証はありません。ぜひ、行政書士にご相談ください。

最後になりますが、許可に関することで、ある経営者さんが私に向かって呟きました。

俺、スタートから間違ってたのかぁ。はぁ~(ため息)。

今回は以上です。

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風営店におけるスライダックス(調光器)の話し

風俗営業許可を取得していた風営店が撤退し、居抜きで次の風営店が入居しようとすると、そこにスライダックス(調光器)が設置されていることがあります。

風営法を筆頭とする法令等の規定により、クラブなどの接待のある飲食店では「スライダックスは不可」とされています。
この「スライダックスは不可」という情報は、インターネット上に多数流れていますから、風営店を経営する方には知られていることだと思います。
インターネットだけでなく、風営店を新規開店するときに行政書士からも警察からも「スライダックスは不可」と言われていると思います。

さて、撤退したお店が風俗営業許可を得ていたということは、許可を受けたその時点ではスライダックスがなかったことを意味します。したがって、許可を受けた後にスライダックスを設置したことになります。

ここで疑問です。「スライダックス(調光器)は不可」が分かっていて、なぜスライダックスを設置するのでしょうか?

風営店の店舗を扱う不動産屋さんが「カラオケの時の照明演出のために、店舗内の照明を落としたいのでは?」と言うを聞いたことがあります。カラオケの照明演出として、呼び名はいくつかあると思いますが「ステージライト」「ディスコライト」などレーザー光を出す照明器具があり、そのレーザー光を綺麗に見せるために店舗内の照明を落としたい、ということのようです。なるほど、一理あるように思います。その一方で、店舗内の照明を全く落とさずに、カラオケの照明演出をしている風営店も存在しているので、他に理由があるのではないか、とも思っていました。

ある時、風俗営業許可の申請者本人と一緒に警察に風俗営業許可証を受け取りにいく機会がありました。警察の担当官から申請者本人に「スライダックスは設置したらダメですよ」と注意があります。担当官が「お客さんが『明るすぎる』とクレームすると、経営者がスライダックスを設置することが多いですから」と続けました。

これを聞いて、これまでの疑問が解けました。とても納得のいく理由でありました。

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消防訓練の話し

今回は消防訓練と、その思い出について書いてみます。

風俗営業店を含む飲食店などの開業に付随して、消防手続きに関わることがあります。

その飲食店が入居する建物が一定以上の規模である場合には、防火管理者を選任して、消防計画を作成します。
その消防計画に基づき、今回のテーマである「消防訓練」を行います。

さて、「消防訓練」と聞くと、思い出すことがあります。私が会社員時代の消防訓練のことです。

その当時は防火管理者という言葉も知らなかったのですが、会社には防火管理者がいたはずで、今思い返せば、そのような話しを聞いていたよう思います。

社員は「防火管理に係る消防計画」に従って通報・連絡・初期消火・避難誘導などの役割を割り当てられていました。
私は、初期消火の担当でした。
ビル全体の消防訓練の日、訓練会場に行くと、すでに延ばされたホースがあり、参加者が代わる代わるノズルを持ち、水圧の体験をしました。

と、まあ、これで消防訓練は終わりで、私は漠然と「あのホースはどこから来たのだろうか?」と思ったものです。

変なことを言っていると思われるかもしれませんが、私は初期消火の担当だったのに、ビルの中にある消火栓設備の扉を開けると、ホース、ノズル、バルブがあることを知らなかった訳です。

おそらく、防火管理者やビル管理者以外の一般の訓練参加者は、誰も屋内消火栓設備の扉の中を知らなかっただろうと思います。

平常時は、むやみに触ってはいけない消防設備なので、誰も中を見たことがないのも当然といえば当然です。

また、屋内消火栓には、ひとりでも操作可能な2号消火栓と、原則2人で操作しなければならない1号消火栓があるのですが、当然そんなことも教えられていません。

このような訓練の状況でしたので、火災が起きなくて本当に良かったと思います。

話しを今に戻して。

先日、弊事務所が入居しているビルで消防訓練がありました。訓練では消火器の使い方を実地に確認しました。
消防署員の方からは「消火器の設置場所を確認しておくように」とのアドバイスがありましたので、さっそく確認しておきました。

消防訓練に関しての話は以上です。

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