個人名で取った許可は、その人が社長であっても会社の許可ではない、という話し

結構しばしばある間違いに、社長個人名義と会社(法人)名義を同一視している、というのがあります。

たとえば、こんな会話です。

個人事業のお客様:建設業許可が取れたら、さらなる飛躍のために会社(法人)を設立することを考えています。

私:でしたら建設業許可を取る前に会社設立をしましょう。

個人事業のお客様:えっ!?とりあえず建設業許可が欲しいです。建設業許可さえあれば、直ぐにでも大きい仕事を受注できそうだからです。

このブログをお読みいただいている方に、状況を少し説明します。

このお客様は個人事業で建設業を営んでいて、個人事業主としての個人の名前で建設業許可を申請しようとしています。建設業許可が取れれば業績も伸びるだろうから、許可を取った後は個人事業を止めて、法人として大きくやりたい、と言い出した場面です。

会話は続きます。

私:法人で建設業許可を取り直す必要があります。

お客様:ん?私が今許可を取って、私が社長になります。ダメなのでしょうか?

タイトルにあるとおり個人名で取った許可は、その人が社長であっても会社の許可ではないのです。個人事業主が個人の名前で取得した許可は個人事業主のものであり、その個人事業主が設立した法人であるからといって、法人が許可を持っていることにはなりません。法人は法人の名前で建設業許可を取り直す必要があります。

同じパターンですが、もう一つ紹介します。

風俗営業を営むお客様です。

開業して暫くは個人事業主として頑張って、経営が軌道に乗ったら法人化する計画が当初からあったそうです。このことは税理士さんにも相談してあり「法人成り」という説明を受けていたようです。

私:法人で風俗営業許可を取り直す必要があります。

お客様:えっ!?許可を取り直す間、営業できないじゃない!!

個人事業主名義の風俗営業許可は、あくまでも個人事業主のものであり、この個人事業主が設立した法人であっても、その法人が風俗営業許可を持っていることにはなりません。

このような間違いを防ぐために、許可・届出・登録などが必要な業種の方は、税理士さんや経営コンサルタントさんに相談に行く前か、または同時に、行政書士にもご相談ください。行政書士に相談していなかったために、上述の許可名義の問題以外にも、いろいろな問題が発生しています。

お客様が同業の仲間同士で許可・届出・登録について情報交換している場合もありますが、一般論としては正しい情報でも、個別の事情を抱えるお客様に適合する情報である保証はありません。ぜひ、行政書士にご相談ください。

最後になりますが、許可に関することで、ある経営者さんが私に向かって呟きました。

俺、スタートから間違ってたのかぁ。はぁ~(ため息)。

今回は以上です。

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